雑賀光夫の徒然草

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徒然草 このブログの名前のいわれ

 赤旗日曜版の配達をしていて、集金に立ち寄るのが楽しみなお宅がある。
 玄関に入ると花の香りがいっぱいなのだ。その玄関というのはけっしてりっぱなものでなく、「ただの上がり口」というだけなのだけれど、狭いだけにかえって、花の香りがするのかもしれない。毎週、この上がり口に花を生ける方の奥ゆかしさが感じられる。
 そんなことを考えていたら、昔、国語で習った「徒然草」のある段を思い出したのだった。
 「月のきれいな夜、ある女性のお宅を訪問した。そのお宅を辞した後、しばらく様子を見ていたら、女性はすぐに引きこもらずに、しばらく月をながめていた。誰かが見ているともおもっていないのに、風流を愛する姿に感銘をうけた」というような内容だったと思う。

 どこにあったのだろうか。高校時代の参考書をおいていたので引っ張り出したが、徒然草の全文が収録されているわけではない。岩波文庫の徒然草を買ってきてさがしてみて、やっと見つけた。第32段である。

九月(ながつき)二十日の頃、ある人に誘はれ奉りて、明くるまで月見歩く事侍りしに、思し出づる所ありて、案内(あない)せさせて入り給ひぬ。荒れたる庭の露しげきに、わざとならぬ匂ひ〔たきものの匂ひ〕しめやかにうち薫りて、忍びたるけはひ、いと物あはれなり。よきほどにて出で給ひぬれど、猶ことざまの優に覺えて、物のかくれよりしばし見居たるに、妻戸〔兩方へあける戸〕を今少し〔客の開きし戸をもう少し〕おしあけて、月見るけしきなり。やがてかけ籠らましかば、口惜しからまし。あとまで見る人ありとは如何でか知らむ。かやうの事は、たゞ朝夕の心づかひによるべし。その人程なく亡せにけりと聞き侍りし。

 インターネットで「超現代語訳・徒然草」というのをみると、この段には、「客への心づかい」という表題がついていて、「客が帰ってすぐに戸を閉めなかったのが客への心遣いとして奥ゆかしい」と読み取っているが、どうだろうか。

 こんなことを最初にかいたので、このブログの表題を「さいか光夫の徒然草」とした。
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# by saikamituo | 2006-01-03 01:51

ひとやすみ

「活動日誌」は一休みして「さいか光夫の赤旗読者ニュース」を充実させますので、そちらをご愛読ください。
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# by saikamituo | 2005-10-06 18:35