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雑賀光夫の徒然草

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県政の問題をどうみるか

県政の問題をどうみるか

1 切り捨てられる暮らしと福祉・医療

   ★その元凶は、安倍政治にある

    ☆ アメリカ・トランプ言いなりに兵器を買い入れる

    ☆ 自然と財政を破壊するリニア新幹線

    ☆ 原発輸出、そのために原発再稼働に突っ走る

   ★長い自民党県政の負の遺産(コスモパークなど、同和)

【和歌山県知事が変わっても、バラ色になるわけではない】

   ★新しい愚を重ねるのか(カジノ・紀淡連絡道など)

2 長い自民党県政の負の遺産とは何か

高度経済成長の時代・土地を造成して大企業を呼び込む夢

☆ 御坊などの土地造成はどうなったか

☆ 県財政の爆弾・コスモパーク加太

  ② 同和事業への融資こげつき(高度化資金、住宅資金)

    ☆ 高度化資金の焦げ付き、つぎつぎ処理がつづく

       そのひとつフラスパフーズ

    ☆ いまなお続く異様な「子ども会予算」

      不均等な「児童支援教員配置」

3 懲りずに新しい愚をかさねるのか 安倍・二階追随の仁坂県政

   ☆ 紀淡連絡道 (リニア新幹線構想の延長?)

   ☆ カジノで和歌山が元気になるのか

 地方政治は住民に一番近い政治

    災害復旧や住民福祉は放っておけない…それなのに

 せめて子どもの医療費ぐらいは

 3人っ子政策と大学生給付型奨学金は実現

 住宅への太陽光発電補助は打ち切り

 住宅・店舗リフォーム助成には、そっぽ

 県財政は一応「健全化」しているというが…




和歌山県政をどうみるか   橋本市の学習会での報告に加筆

1 和歌山県知事選挙がたたかわれている。しかし、私は「和歌山県知事選挙で革新知事が生まれても、県政がいっぺんにバラ色になると思ったら大間違いだ」と申し上げている。

 和歌山県民を苦しめている元凶は、安倍政治である。

 和歌山県政は、過去の大きな負の遺産(開発の失敗、同和の乱脈)を背負っている。

つまり、だれが知事になろうとも、この二つの重圧に苦しみながら県政を運営しなくてはならないのである。だから、バラ色にならないという。

 しかし、安倍・二階べったりの仁坂県政にまかしておくと、さらに大きな破局に突っ込んでいくことになる。それを象徴するのが、「紀淡連絡道構想」と「カジノ誘致」である。

地方政治というものは、住民に身近な政治だから、当然、災害復旧には力を入れるために中央政治に陳情する。大きな財源は、中央にしかないからである。そして福祉の施策もできればやりたいと思うが、その財源は極めて小さい。

紀州3人ッ子政策、大学生への給付型奨学金、ほんのわずかでも輝いて目立つことになる。

 こうした構造を知り踏まえておかないと、県庁内のまじめな職員からは「何にも知らんと勝手なこというてるわ」と顰蹙を買うことになりかねないと思う。

2 私たちを苦しめる元凶、安倍政権、これには説明はいらないと思うが、レジメには、次の三つを箇条書きにしてあげておいた。

☆ アメリカ・トランプ言いなりに兵器を買い入れる

  ☆ 自然と財政を破壊するリニア新幹線

  ☆ 原発輸出、そのために原発再稼働に突っ走る

3 ②であげた県政がかかえる過去の負の遺産についてはあまり知られていない。すこし丁寧な説明ををしてみたい。

 高度経済成長の時代、臨海工業用地で大企業を誘致する夢を大きくした。当時の自民党政権の宣伝に乗って工業団地を造成した。御坊をはじめ工業団地が売れ残って多くの債務をかかえている。県の土地造成会計は、水道会計から150億円のかりいれで金利をひきさげ、さらに一般会計から毎年1億5000万円の繰入金を10年近く受け続けている。

 もうひとつの土地造成であるコスモパーク加太は、和歌山県財政がかかえる爆弾である。高度成長期に関西空港造成・埋め立てのために和歌山の加太の山を削って、土を安い値段で売った。ここが工業用地となることことを期待した。ところが高度成長の終焉で結果として大きな借金と広い荒れ地が残ったのである。この事業は、県が県土地開発公社にやらせていた。融資をしていたのは紀陽銀行を中心にした銀行である。2003年ごろ、銀行の融資の期限がきた。土地開発公社は銀行に借り換えを申しいれる。このとき、銀行は、その条件として、県が債務保証することを求めて、借り換え融資を拒否する。ここで土地開発公社が自己破産すれば、この銀行の「不良債権」になるわけである。そうすればよかったのだ。

ここで県が土地開発公社と銀行の救済にのりだす。木村知事と県議会各派(共産党を除く)は、裁判所がはいった銀行との調停の道を選んだのである。

*(注)下津町はおなじような開発をしながら、最後まで債務保証をしなかった。いまその土地にはキンチョウ(蚊取り線香)の工場ができている。キンチョウは安い良い買い物をしたと思うが、旧下津町も海南市も債務保証はしていない。銀行がかぶることになったのだろう。

 その後、多少の変遷(債権の一部をオリックスに売却など)があるが単純化して現時点でどうなっているのかを説明すると…

☆ 2003年から20年間、土地開発公社の保有地の大部分を県が約6億円で借り上げ、銀行への返済に充てる。(約120億円)

☆ 30年後を期限として県が231億円の債務保証をする。(売れ残った土地と231億円を銀行に渡すということ)なお、この土地には根抵当が設定されている関係で、この間に土地が売れたとしても90億円以上で売れない限り、231億円という債務保証は減らない。

☆ さらに愚かなことがおこなわれた。この土地をそのままにしておくのはもったいないと、株式会社カゴメ菜園のために1㎡100円という破格の値段で貸し出したことはまあいいとしよう。そのカゴメ菜園のために、20億2000万円をかけて県が土地造成をおこなったのである。カゴメが借りる面積はその後、減少する。今年の決算委員会で、「予定通りカゴメに貸したとして20年間で賃料はいくらはいるか」と質問すると、「4億円たらず」という答弁である。16億円は、捨て金ではないか。さらに、こんどの台風で、カゴメ菜園は多くの被害を受け、パート従業員は解雇されている、今後の見通しはつかないという。

⑶ もうひとつの和歌山県政の「負の遺産」として、私は「ゆがんだ同和行政」を上げたい。

 同和行政は、1960年代はじめ、「同和対策審議会答申」「同和対策特別措置法」で始まった。同和地区内外の格差が誰がみても大きかった時代には、「特別行政」は必要であり、積極的意義を持っていた。しかし、1960年代末から1970年代にかけて、運動団体(部落解放同盟など)の利権追求ともあいまって、同和行政はゆがみ、乱脈な同和行政がおこなわれた。平成29年度決算資料によると、「高度化資金」とよばれる同和関係未償還金は、28社8236、072、000円(823600万)とある。そのうち28億円は倒産企業である。

 しかもここには、すでに県議会に諮って欠損処理されてしまったものは含まれていない。どんなひどい融資が行われたかを示すために、最大の焦げ付きであった「フラスパフーズ」の例をあげて説明しよう。

その中でも特に、今回債権放棄する中のプラスパフーズという豆腐製造業者に対する融資は、土地代金12億円に対して10億円の融資、建物ほか18億円に対して14億円の融資、あわせて24億円もの無利子の融資を受けながら、わずか1パーセントの返済で倒産したという最も問題点の大きいケースです。
倒産後、担保として残った土地と建物を競売にかけても1億円にしかならず、差引き22億4千万円もの国民・県民の税金が泡と消えたことになります。」

(松坂県議の本会議での討論より)

4)驚くべき乱脈融資だが、仁坂県政以前の融資だから仁坂県政には責任はないというかもしれない。しかし全く反省のない県政を免罪にするわけにはいかない。それは、子ども会予算で、旧同和地区の子ども会について、「同和行政ではない」といいながら乱脈行政をおこなっているからである。

 「平成29年度 地域子ども会活動支援事業補助金 確定額一覧

 地域総合活動について」という県当局が作成した一覧表がある。

 抜粋してみると 

岩橋子ども会      単位数9  29年度実績額450万円  

杭ノ瀬子ども会    10         500万円

芦原地区子ども会       7         350万円

      (中略)

和歌山市内13こども会合計 68        3400万円

 解説しよう。和歌山市内には、「地域総合活動」をしているという子ども会が13地域にある。20人の子どもで「1単位」の子ども会と認定され、「1単位」ごとに、和歌山市から25万円、県から25万円、合計50万円の補助金をうける。岩橋子ども会は、「9単位」の子ども会が認定されているから、年間450万円の補助金である。

 この仕組みは、県で作った枠組みであり、最高額は28万+28万(合計56万円)となっている。和歌山市は、天井までつかわずに25万円でおさえている。その代わり、9単位、10単位と認定して莫大な補助金を引き出さている。和歌山市以外にもこの仕組みをつかった補助金を引き出している子ども会があるが、金額では和歌山市が突出している。

 地域の子ども会、親子クラブなど、少ない補助金であるいは補助金もなしで活動しているところもあるだろう。「一つの子ども会で、400万、500万など異常ではないか」と仁坂知事を追及したが、仁坂知事は、「問題ない」と言い張るのである。

4 では、仁坂県政は、未来に向かっては、和歌山県民をどこに導くのだろうか。またも県民を破局につれていくことはないのか。二つの問題をあげたい。

 紀淡連絡道の問題

いったんお蔵入りしていた「紀淡連絡道」淡路島に橋を架けて、できることなら新幹線を走らせるような夢が、自民党県議や仁坂知事から語られる。1兆円の事業だという。和歌山と本州にはいくつもの橋が架かっていて大きな赤字を出している。淡路島に橋が架かったら、大阪から来た観光客はそっちにいってしまって、白浜はいっそう閑古鳥がなくではないか。

私には、この構想には裏がありそうに思われる。それは、淡路島に橋を架けるとすればその道路・第二国土軸は、京奈和自動車道を延長して、コスモパーク加太を貫くことになるのではなかろうか。荒れ地が一等地になる。和歌山県財政の爆弾を、国費1兆円をひっぱってきてチャラにしようという構想ではないか。これは、私・雑賀が、憶測しているだけの話である。

 もうひとつが、マリーナシティにカジノをふくむIRを誘致する問題であ

る。なんの価値も生み出さないカジノで和歌山が元気になるはずがない。

ギャンブル依存症の心配がないというが、パチンコをふくむギャンブル依存症の実態をつかめているのかと質問した。全くつかめていない。

経済効果があるという根拠は、監査法人が独自のノウハウで算出したものでわからないという。そして、シンガポールがカジノで観光客が増えたという。私は質問をつぎのように締めくくっておいた。

 「市民団体が、県の担当課が監査法人トーマツとどういう協議をしたのか、トーマツからどういう報告が出されたのかの資料を情報開示するように求めました。ところが、出されてきたのはいわゆる「海苔弁当」といわれる黒塗り資料であります。どうして情報開示できないのか不審におもうところです。
 私の手元に外国人観光客の増加率というデーターがあります。2011年を起点として、2016年の数字がならんでいます。
 カジノを導入したシンガポールは、124%です。確かに伸びています。ところが、日本は386%でもっと伸びている。大阪は595%で、和歌山県はなんと622%です。和歌山県の商工観光労働部はよく頑張っている。もちろん知事も頑張られた結果です。どうして知事はこのことに誇りをもって、和歌山の自然と歴史を生かした観光振興の道をすすまれないのでしょうか。
 さらに、そもそもカジノというものは、誰かがギャンブルで負けることで、得をする人もあり、カジノ企業は利益を上げる。こういうものでしかありません。」

 この問題については、誤解がないようにしておきたい。

「カジノというとんでもないもののために、県民の税金をつぎこんでいるのではないか」という質問がでることがある。カジノ誘致のための県の財政支出は、せいぜい数千万円だろう。県財政から言えば、はした金である。「紀淡連絡道」にいたっては、いまの時点では、100万円以下の、宣伝・工作費になろうか。「紀淡連絡道をやめてそのお金で子どもの医療費補助を」と言えるようお金が現に動いているわけではない。いま、お金をつかっている問題でなく、破局につっこむ政策方向を持っている問題である。

5 私は、「知事が変わったからと言ってバラ色になるわけではない」と申し上げた。しかし、「同和子ども会」のようにすぐに削れる予算もある。職員削減の結果でもあるが、県財政の「健全化指数」は上向きである。やるきになれば、子どもの医療費の補助の改善ぐらいできないことはない。

 安倍政治の重圧、過去の自民党政治の負の遺産を抱えての一歩だからそんなに大きな一歩にならなくても、前向きの一歩を歩みだすのか、安倍・二階いうままにカジノという破局にまい進するのかでは天と地との開きがあることを申し上げて、皆さんと一緒に知事選挙でがんばりたい。


by saikamituo | 2018-11-10 00:35