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雑賀光夫の徒然草

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孫文・熊楠の交友の地を 日中友好のシンボルに


孫文・熊楠の交友の地を
   日中友好のシンボルに 



2012年2月10日
日中友好協会和歌山県連合会

孫文・熊楠の交友の地を 日中友好のシンボルに_d0067266_21424511.jpg


劉中国大阪総領事らと懇談
日中県連代表団



2月2日、日中友好協会和歌山県連合会代表団が、中国在大阪総領事館を訪問しました。
県連副会長   雑賀 光夫(団長)
同       由井勝(和歌山市支部長)
同       幡川 文彦(海南支部長)
同 理事長   岡本 弘雄
同 事務局員  田野 裕司
総領事館からは、次のみなさんです。
 総領事     劉 毅仁
 副総領事    コンドズ・ユスツ
 領事      殷 達奇(政治文化室長)
 領事アタッシュ 宋 雄偉 
はじめは、総領事と政治文化室長が対応されたのですが、「この前、○○さんにお会いしました」と言う話から、「空いていれば呼びましょう」ということで、この4人が出てくれました。
「雪の降る大変な日に、遠くからごくろうさまでした。何なら日を変えてもらってもいいと話していたところです。」と劉総領事。「和歌山はあったかいですから大丈夫です」と雑賀団長。気さくな話から、懇談ははじまりました。


孫文・熊楠の友好を記念して
   雑賀光夫団長(副会長)の挨拶


本日はお忙しいところ、ありがとうございます。
私は、日中友好協会和歌山県連合会副会長・県議会議員の雑賀光夫でございます。
まず、今回訪問させていただいたメンバーを紹介させていただきます。(メンバー紹介)
橋爪利次会長からは、病気療養中で参加できないが、よろしくお伝えくださいとのことでした。

今回の訪問の主な目的は、和歌山市・和歌浦に中国の国父といわれる孫文と和歌山の博物学者・南方熊楠が交友をあたためた場所がありまして、その地を、日中友好のシンボルにしたいということです。
まず、私たち日中友好協会和歌山県連合会の紹介をさせていただきます。(用意した写真を見せながらお話した)孫文・熊楠の交友の地を 日中友好のシンボルに_d0067266_21185077.jpg

私が住む海南市には、「日中両国平和の塔」があります。1971年、日中国交回復の前の年に、市民の募金で建てられました。この塔の前では、毎年8月15日には、日中不再戦のつどいが開かれます.
しかし、1960年代後半から、中国の文化大革命の混乱によって、私たちの協会と中国との交流ができなくなりました。
1998年の日中両国共産党の関係正常化、その後の私たちの協会との関係も正常化され、交流がはじまりました。
児童画の交換もしました。孫文・熊楠の交友の地を 日中友好のシンボルに_d0067266_2124316.jpg
四川大地震では、救援募金にとりくみ、その年は、四川省を訪問しました。
昨年は、北京・西安の旅。中国人民抗日戦争記念館を訪問し、陝西省対外人民友好協会では、このたびの日本の東日本大震災にあたっての中国人民の支援にお礼を申し上げました。
今日、日高支部からは参加できなかったのですが、この地域でのアヘン栽培が侵略戦争に使われた問題を究明したこともあります。
さて、この写真は、和歌山市支部の会員が、太極拳をしています。この地は、かつて、孫文と南方熊楠が旧交を温めた和歌の浦の地です。芦辺屋という料理旅館があって、ロンドンで知り合った孫文と南方熊楠が懇談したのです。孫文・熊楠の交友の地を 日中友好のシンボルに_d0067266_21251221.jpg
ここに、日中友好のモニュメントを作りたいと運動してきました。和歌山市長・県知事(前)に申し入れもしました。
このたび、和歌の浦が国の名勝に指定されたのを機会に、掲示板が立てられます。そこに、孫文と南方熊楠の再会の地であるということも書き込まれます。
私たちの本当の願いは、独自のモニュメントを作るとことですが、その第一歩です。
また、和歌の浦は、徳川時代に、中国に模して整備されました。中国の杭州の西湖の風景と大変よく似ています。杭州への旅では、そのことも紹介しました。
この地に掲示板が作られたのを機会に、日中友好と孫文・熊楠の交友を語るつどいを3月25日に開催することになりました。
ぜひとも、総領事館からもおいでいただきたいということが、本日の訪問の主旨でございます。

あわせて、日中友好についての交流・意見交換ができれば、大変ありがたいと考えております。


懇談・意見交換より(要旨)

岡本理事長から、「案内板設置」までの資料をお渡しし、「記念集会」へのお誘いをしました。また、海南市の『不再戦の集い』、和歌山市の 『中秋のお月見』、日高・御坊の『戦争犠牲者を悼み平和を願うとうろう流し』、美浜町の 『平和のための戦争展』、その他『薬草探そう会』、『きりえ教室』、『漢方相談の会』、『太極拳同好会』 のチラシやニュースをお渡しして、各支部の活動を紹介しました。
そのあと、懇談をおこないました。

☆ 四川大地震のときは、義援金を持って、橋爪会長といっしょにこちらにうかがいました。あのときの総領事は、中国にお帰りになって交通事故でお亡くなりになったのですね。
★ そうです。大変残念なことでした。
☆ 私は、太極拳をやってきたのですが、脳卒中で体が不自由になりました。そこで、リハビリとしての太極拳をひろげています。私も大分からだが動くようになりました。
★ 太極拳が、リハビリになるのですか。
孫文・熊楠の交友の地を 日中友好のシンボルに_d0067266_21443183.jpg☆ 春節に、水餃子をたべる会をします。
★ 日本の人は、焼きギョウザを作る人は多いのですが、水餃子をつくれるひとは少ないですね。
☆ お母さんが、八路軍の従軍看護婦をしていて、中国で生まれた会員がいるのです。
★ 都合がつけば、私たちも参加させていただいて楽しみたいですね。
☆ 和歌山市役所にいって、総領事にお会いする といったら、是非渡してくれと観光案内を預かってきました。中国から2000人ほど、船でお客さんが来てくれるという話しもあります。(観光パンフレットを渡す)
★ 確かに受け取ったと、お伝え下さい。
  先日、和歌山市のポルトヨーロッパに行った人が、中国からの観光客ばかりだったと言っていました。
★ みなさん、いろんなチャンネルで、日中友好にとりくんでおられる。自分の仕事以外のボランティアでやっておられる。どんなことでも、私たちのほうの「政治・文化室」にも言ってきて下さい。
3月25日の「つどい」には、必ずだれか参加できるようにします。
☆ 総領事は、日本語が上手ですね。
★ 私は北京外国語大学を卒業して、九州大学に留学もしました。2000年から2年間、大阪副総領事もしましたし、日本にかかわることをやってきまして、昨年12月に大阪総領事になりました。都合がつかず、まだ和歌山県を訪問できていません。
☆ 私たちの取り組みをお話したので、総領事から中国の様子などもお聞かせ下さい。
★ 日本は、昨年は災害で大変でした。
中国も東西南北ひろいので、災害もあり大変です。経済成長は、9・2%を維持しています。国民生活の改善のスピードはダウンしていますが、それでも改善に向かっています。
また日本との関係も、野田首相が北京を訪問して胡錦涛主席と会談しましたが、戦略的互恵関係を絶えず発展させ、互恵・ウィンウィンの発展をはかる。国交回復四十周年を迎え、中日両国民の交流友好年と位置づけ、政治・経済・青少年ほか、友好交流と互恵を推進し、関係を充実していきたいと考えております。
 加えて、四十周年を記念して、政府間・民間の交流事業計画をお互いに計画したいと思います。
中国からは、例年以上に訪日の予定があります。関東や東北は放射能事故の問題がありますが、その分、孫文や南方熊楠など友好にゆかりの深いところに、中国からたくさんの人々が、和歌山を含め関西を訪ねてくるのではないかと推測しております。
それに対して、総領事館も他行事に合わせ中日友好関係を強化していきたいと思っています。
日本は、バブルが崩壊したあと、失われた20年がありました。そのあと、災害で大変ですね。それでも日本はしっかりした経済基盤と、立派な技術をもっています。
中国は、経済成長のパターンも、重化学工業からエコ・グリーン・省エネに向かいます。中国共産党大会が開かれ、新しい指導部が選ばれます。
日本と中国の間には、いろいろな問題も起こりますが、それをどう乗り越えるかが大切だと思っています。
和歌山と中国、日本と中国が、世界の平和と繁栄に貢献していけるようがんばっていきましょう。


憲法9条の立場に立って
雑賀団長のお礼のことば


本日は、ありがとうございました。
日中両国の間には、領土問題など、意見が違う問題もあります。そうした問題を、日中両国人民の友好のさまたげにしてはならないし、平和的に解決しなくてはなりません。
 私たちは、日中友好の基礎を、日本の平和憲法、憲法9条に置きたいと考えています。
 侵略戦争への反省から、国際紛争の解決に武力を行使しないと世界に宣言したこの立場に立てば、一機100億円もかかるステルス戦闘機を多数買い入れる必要はありません。沖縄に、アメリカの殴りこみ部隊・海兵隊基地をおく必要はありません。日本の外交がその立場に立てば、中国も多額の費用をつかって軍事力増強する必要もなくなるでしょう。
 そうすれば、アメリカも日本も中国も、財政力の多くを、国民の生活向上のために振り向けることができるでしょう。
 本日の訪問を契機として、対等平等な日中両国の平和と友好を、和歌山の地からさらに発展させたいと願うものです。今後ともよろしくお願いします。

by saikamituo | 2012-02-11 21:13